静岡県袋井市・掛川市エリアで鍛冶工事を手がける有限会社山本工業です。デッキ貼り工事、階段の調整、手すりの設置など、地域の安全・安心を支える施工を日々行っています。
建設業界は今、深刻な人手不足に直面しています。2025年には技能労働者が約90万人不足すると予測される中、袋井市・掛川市エリアでは独自の取り組みで人材確保に成功している事例が数多く見られます。本記事では、当地域で実際に行われている効果的な人手不足解決策について詳しくご紹介いたします。
袋井市・掛川市エリアの建設業界現状
袋井市・掛川市エリアは、静岡県西部の中核を担う地域として、建設需要が継続的に高まっています。両市とも工業振興計画を策定し、企業誘致や産業基盤の強化に積極的に取り組んでいます。
地域の建設投資動向
袋井市では令和7年度までを期間とする工業振興計画において、産業基盤の強化と高度化を重点項目として掲げています。一方で、全国的な建設業就業者数の減少(1997年のピーク685万人から2022年には479万人まで減少)が、当地域でも深刻な課題となっています。
人手不足の実態と影響
建設業界では、55歳以上が約34%を占める一方で、29歳以下は約11%という極端な高齢化が進んでいます。当地域でも例外ではなく、熟練職人の引退と若手人材の不足が同時進行しており、技術継承の危機に直面しています。
袋井市・掛川市エリアでは、建設需要の増加と人手不足が同時に進行しており、従来の人材確保手法では限界があることが明確になっています。
地域連携による人材確保の成功事例
協働のまちづくりシステムの活用
掛川市では、平成28年度から「協働のまちづくりシステム」を導入し、地区まちづくり協議会を中心とした地域コミュニティの形成を進めています。このシステムを建設業界の人材確保にも活用し、地域住民と企業が一体となった取り組みを展開しています。
具体的には、地区集会での職業紹介や、地元企業の現場見学会の開催など、従来の求人活動では接点を持てなかった潜在的な求職者層にアプローチすることが可能になりました。
産学官連携による人材育成プログラム
静岡県では、企業に勤める方を対象とした在職者訓練を実施しており、ものづくり人材育成協定や県内信用金庫との企業人材育成連携協定を締結しています。袋井市・掛川市エリアの建設企業も、これらの制度を積極的に活用し、技術力向上と人材定着を同時に実現しています。
労働環境改善への取り組み
賃金体系の見直しと待遇改善
建設業界の人手不足解決には、待遇改善が不可欠です。全産業平均年収500万円に対し、建設業は約450万円と低い水準にあります。しかし、袋井市・掛川市エリアの先進的な建設企業では、技能に応じた賃金体系の見直しや、資格取得支援制度の充実により、魅力ある労働条件を提供しています。
働き方改革の実践
2024年4月から建設業にも適用された残業時間上限規制に対応するため、地域の建設企業では工期の適正化や業務効率化に積極的に取り組んでいます。週休二日制の導入や、有給休暇取得促進など、ワークライフバランスの改善が進んでいます。
賃金改善事例
基本給UP:経験年数に応じた昇給制度の導入
資格手当:溶接技能者など専門資格への手当支給
安全手当:無事故継続期間に応じた追加支給
福利厚生充実
社会保険:完全加入による安心の保障体制
退職金制度:建設業退職金共済への加入
健康管理:定期健康診断の充実と健康相談
働き方改革
労働時間:残業時間の適正管理と削減
休日確保:週休二日制の段階的導入
有給促進:計画的な有給休暇取得の推奨
参照:建設業における賃金等の状況について(国土交通省)、建設業の人手不足の現状と原因、対策とは(現場クラウド)
技術革新とICT活用による効率化
建設DXの推進
袋井市・掛川市エリアでは、ICT技術を活用した建設DXの取り組みが活発化しています。ドローンを使った現場測量、3Dモデリングによる施工計画の効率化、クラウド型の工程管理システムの導入など、従来の人手に依存していた業務の自動化・効率化が進んでいます。
省力化工法の導入
プレハブ化工法や機械化工法の導入により、現場での作業時間短縮と品質向上を同時に実現しています。特に鍛冶工事においては、工場での事前加工を充実させることで、現場作業の効率化と安全性向上を図っています。
多様な人材活用への取り組み
女性活躍推進
建設業界では従来男性中心でしたが、袋井市・掛川市エリアでは女性の活躍推進に積極的に取り組む企業が増えています。施工管理や安全管理、品質管理など、女性の細やかな視点を活かせる職種での採用を拡大し、多様な働き方に対応した職場環境の整備を進めています。
外国人材の活用
特定技能制度を活用した外国人材の受け入れも進んでおり、多言語対応のマニュアル整備や、文化的背景を理解した受け入れ体制の構築により、長期的な人材確保を実現している企業もあります。
多能工の育成
一つの専門分野に特化するだけでなく、複数の工種に対応できる多能工の育成により、現場の柔軟性向上と効率化を図っています。鍛冶工事、溶接、足場組立など、関連する技能を幅広く習得することで、一人当たりの生産性向上を実現しています。
袋井市・掛川市エリアの成功事例に共通するのは、単一の対策ではなく、賃金改善・労働環境整備・技術革新・人材多様化を総合的に実施していることです。
人材育成・技術継承の仕組み
体系的な研修制度
建設業界では、熟練技能者の高齢化により技術継承が急務となっています。袋井市・掛川市エリアの先進企業では、新入社員から熟練職人まで、経験年数に応じた体系的な研修制度を構築しています。座学と実技を組み合わせた効果的なカリキュラムにより、短期間での技能習得を可能にしています。
資格取得支援制度
ガス溶接技能者、アーク溶接作業者、玉掛け技能講習など、業務に必要な資格取得を全面的にサポートする制度を整備しています。受講費用の全額負担に加え、資格取得時の手当支給により、社員のスキルアップを積極的に促進しています。
メンター制度の活用
新人職員一人ひとりに経験豊富な先輩職員をメンターとして配置し、技術指導だけでなく、仕事への取り組み方や安全意識の醸成まで、包括的なサポートを提供しています。この制度により、早期離職の防止と技術力向上を同時に実現しています。
持続可能な人材確保に向けた展望
袋井市・掛川市エリアの建設業界では、短期的な人材確保だけでなく、長期的な視点に立った持続可能な人材戦略を構築しています。地域の高等学校や専門学校との連携強化により、若年層への建設業界の魅力発信を継続的に行っているほか、定年後の技能者の再雇用制度により、豊富な経験と技術の活用を図っています。
また、2025年の大阪・関西万博やその後の復興需要を見据え、現在の取り組みをさらに発展させることで、全国のモデルケースとなる人材確保システムの構築を目指しています。
建設業界の人手不足は深刻な課題ですが、袋井市・掛川市エリアの事例が示すように、地域が一体となった取り組みと、企業の意識改革により解決の道筋を見出すことができます。有限会社山本工業でも、これらの先進事例を参考に、働きやすい職場環境の整備と人材育成に継続的に取り組んでまいります。










